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激増する海外留学帰国組、もはや「エリート」にあらず (2)

○「海外帰国組がもてはやされる時代」終わる

 就職マーケットと社会的地位において、海外帰国組が「寵愛を失った」ことは、時代背景と深い関係がある。

 中国グローバル化研究センターの王主任は、その直接的な原因は、中国人留学生の「脱エリート化」にあるとの見方を示す。教育のグローバル化と私費留学ブームが到来したことで、「留学の夢」はもはや一握りの人だけのものではなくなった。統計データによると、今世紀に入って以来、中国人私費留学生は、留学生全体の9割以上を占め、海外帰国組の主流となった。帰国者全体に占める私費留学者の割合は2003年にはわずか65.57%だったが、2012年には94.79%まで上昇した。

 また、一部の海外大学が収益アップを目的に学生募集枠を拡大するようになったことから、各校の教学の質が玉石混交状態となり、留学生自身の考え方も多種多様になり、留学生の質に変化が生まれた。このような状況も、海外帰国者の激増をもたらし、彼らの学歴・能力の格差が明らかに拡大した。特に、年少の留学生は、保護者に言われるままに、国内のし烈な大学競争から逃れるため外国へ留学するケースが多く、将来の専門分野やキャリアについてはっきりした計画も持っていない。保護者の側も、留学に対する理性的な認識に欠け、ただ留学しさえすれば良いという考えに陥る人が多い。◆(ひへんに日、下に立)青さんは、「経済的に恵まれている留学生は、今後の自分の発展について真剣に考えず、留学を単に『箔』をつけるためだけの経験と見なすケースが多い」と指摘する。同じく海外留学組の彭肖肖さんも、「多くの中国人留学生は、お金を浪費して遊ぶことに熱中し、真面目に勉強しない。単位を落とす人、さらには卒業できない人も続出している。このような状態は、見る人が見れば納得できるものではない」と語った。

 このほか、国際的な激しい人材獲得競争により、優秀な留学生の多くが帰国前に就職先を見つけてしまうため、ハイレベル人材の帰国率はかなり低い。一方で、中国国内の大学教育レベルが総じて上昇の一途を辿っており、国際交流もより便利かつ多様化していることから、国内で学ぶ学生と留学生の間で、知識水準や視野の広さなどの格差が徐々に縮小しており、こうした状況も、海外帰国者の優位性を低下させている。さらに、海外の大学の専攻学科が多様化したことで、留学生の専攻分野も拡大しており、就業難により海外帰国組が職業選択の枠を広げざるを得ない状況も、高級職への集中傾向を弱める要因となっている。

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