激増する海外留学帰国組、もはや「エリート」にあらず (3)
○「海外帰国組は平凡」な時代だからこそ、平常心が重要
海外帰国組が珍しくもなんともなくなった時代になったことは、まぎれもない事実であり、社会も彼らを再評価し始めている。
中国社会科学院社会政策研究センター秘書長を務める唐鈞研究員は、「海外帰国組から『エリート』のレッテルが消えたことは、社会発展における正常な現象であり、その原因について特に深く追求する必要もない。実のところ、我々は、いかなる群体に対しても、簡単にレッテルを貼るべきではない。たとえ貼っても、すぐに消えてしまう」と語った。中国グローバル化研究センターの王主任も、「海外帰国組は、多くの層で構成されており、各層にはそれぞれの特徴があり、社会に対する貢献の内容も違う。社会は、彼らの個人的な学習実践経験に基づいて評価を下すべきで、一部分だけを見て全体を概括してはならない」と指摘。「社会は、海外帰国組を客観的に受け入れる心理状態を持ち、褒めすぎ・けなしすぎを避けるべき。彼らの優位性に注意を払い、より多くの発展の機会を与えるべきだ」と提案した。
現在の傾向について理性的に評価している海外帰国組も多い。 海外留学組の彭肖肖さんは、「海外帰国組というステイタスは、学歴と生活体験の違いを表しているだけで、その人自身の能力を判断する基準にはなり得ない。年少の海外帰国者は、常に平常心を保つよう心掛け、自分を正しく評価し、『海外帰国者』というレッテルを全面に押し出すことは控えた方が良い」と語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年7月5日