会社から帰宅後「沈黙」する人増加 家庭の本来の姿を考えよう
職場や接待ではよくしゃべり、笑みを絶やさないのに、帰宅後は無口になり、家族と食事をする時も無表情になる「退勤後沈黙症」にかかる人が増えている。調査によると、回答者83.1%が自分は「退勤後沈黙症だ」と答えた。人民日報が報じた。
家庭というのは本来、心の休み場で、帰宅後の時間は、一家団欒の楽しい時間であるはずだ。それが今は、どうして職場と家庭の状況がまったく逆のような状況になってしまっているのだろう。客観的に見ると、仕事上のストレスが大きいうえ、生活のペースが速く、忙しい一日を送って帰宅すると心身共に疲弊し、静かに休みたいという気持ちになるのだろう。そうすれば、次の日にまた一生懸命がんばるための活力を充電することができる。しかし、「無口」になるというのは、自分の家族の中での役割を果たしていないことになり、家族の気持ちを顧みることができず、家族、特に配偶者との関係に溝をつくりかねない。これでは、家族の調和が乱され、自分の心身の健康にもマイナスの影響を及ぼしてしまう。
インドの詩人・ラビーンドラナート・タゴールは、「沈黙とは一種の美徳だが、愛する人の前で沈黙することは弱さだ」と説いた。人は仕事をするロボットではなく、家庭内での自分の役割を仕事のために犠牲にしてはいけない。また、リラックスするためには、黙り込むよりも、家族と親しみある触れ合いをしたほうがいい。「退勤後沈黙症」にかかる人は、大切なものの順序を改めて見直し、幸福な家庭生活を取り戻し、そこから精神的な癒しを得られるようにしなければならない。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年10月31日