今の中国で、「年末の転職」はもはや当たり前の現象になった。先週、重慶晨報民情調査センター、重慶立信市場研究公司ウェブサイト「調研吧」、重慶晨網は共同で、重慶の職員1900人を対象とした調査を実施した。これによると、「転職願望を持っている」人は回答者の約35%を占めた。このうち、「転職したばかり、或いは近く転職する」は7%、「転職願望が非常に強い」は13%、「転職願望がやや強い」は15%だった。また、「転職時には、マネジメント業務に携わる管理職に昇格したい」とした人が58%に上ったことは注目に値する。重慶晨報が報じた。
○「年末ボーナスが少ない」人の約3割は転職希望
重慶智成人材市場・市場部の王浩マネージャーは、次のとおり指摘した。
転職願望は通常、給与レベルとキャリア発展の可能性に対する不満から生まれる。年度が変わるのを機に転職する、あるいは、転職を計画する人は多い。その原因として、まず、年末ボーナスの額が少ないことや、実際の収入が希望とかけ離れていることが挙げられる。また、慣れ切った環境での「現状維持」に嫌気が差し、新しい年をきっかけに職場環境も一新したいと望む人もいる。さらに、年初の人材市場には、高待遇での雇用オファーが多いことも要因だ。
調査によると、「自分の周囲に転職を考えている人はかなり多い」と答えた人は69%に上った。また、「自分自身も近いうちに転職を考えている」が68%。転職の理由として、「収入増(71%)」のほか、「今いる業界は、将来性が低い(33%)」「現在は仕事上のプレッシャーが大きすぎる。生活と仕事のバランスを取りたい(31%)」などが挙がった。また、「年末ボーナスが少なすぎる」と答えた人も約3割(29%)いた。
華威人材市場の李舒◆(雨かんむりに文)総経理は、「多くの若い人が、『年末の転職』という衝動に駆られている。某メディアは、『昇給・年末ボーナスなし、年末に増える残業・忘年会などが全て、若い人を転職に駆りたてる要因となっている』と報じていた。しかし、転職した人のうち半数近くが、転職したことを後悔しており、新しい職場を辞めて元の職場にカムバックする人が2割近くを占めている」と指摘した。
李総経理は、「若い人たちは、転職を実行する前に、冷静に状況を分析すべきだ。薄慮による転職、あるいは職場を転々とすることは、決して自分のためにはならない」と注意を呼びかけている。