月探査機「嫦娥3号」の探査機システム副総指揮兼副総設計者の張玉花氏は28日、中国の宇宙事業関係者が「月面基地」の関連事業に従事していることを明らかにした。中国新聞社が伝えた。
上海科学普及大フォーラムは同日、「嫦娥の月面着陸」をテーマとする討論を実施した。張氏は中国の月探査プロジェクトの今後の計画について触れた際に、「有人月面着陸の技術の他に、月面基地の事業を進めている。月面基地はエネルギー・生存空間拡大の構想となっており、人類の探索を引き付けている」と語った。
張氏はさらに、月面基地の建設後の予想図を、次のように描き出した。「人類は将来的に月面基地を拠点とし、月面でエネルギー開発を実施できるエネルギー基地、および工業・農業の生産基地を建設し、宇宙の真空環境を利用し無菌の製薬などを実現する。さらに100年経てば、人類が地球外の星に住むことが夢ではなくなると思う」
張氏は2017年頃に嫦娥5号を打ち上げる計画について、「嫦娥5号は3号・4号より難度が高くなり、月面から2キログラムのサンプルを収集し、帰還しなければならない。また月面離陸、月軌道上でのドッキングを実現しなければならない。これらの技術について、我々はより高い創造性を発揮しなければならない」と話した。
張氏は、注目を集めている中国の有人月面着陸計画について、「嫦娥5号の計画が決定されると、中国の月探査プロジェクトは有人宇宙事業と結びつき、その後の有人月面着陸が実現される。国はまだ(有人月面着陸の)プロジェクトを立案していないが、技術の開発は続けられている」と表明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年12月30日