今年の対外貿易を振り返って分析すると、変動の中にも安定に向かう傾向がうかがえる。商務部(商務省)の高虎城部長(商務相)がこのほど述べたところによれば、2013年の輸出入額は総額4兆1400億ドルに達し、前年比7%増加する見込みで、国際市場に占める輸出のシェアが上昇を続けているという。ある専門家は、中国の積極的な対外貿易政策の成果が一層明らかになり、一部の先進国の経済が安定に向かい回復するのに伴い、来年の輸出入は好調さを維持する可能性がある、と予測する。「人民日報」海外版が伝えた。
▽今年は波乱に富んだ年で緩やかに回復
今年の対外貿易は波乱に富んだ年だったといえる。低迷する世界経済の影響を受けて、今年は中国の輸出入の困難さと圧力が増大する場面が多かった。だが発達した経済体の経済回復傾向が強まるのに伴い、中国対外貿易のモデル転換・バージョンアップの歩みが加速し、政策が徐々に成果を上げ、数カ月後には輸出入が緩やかに上昇し始めた。
統計によると、第1四半期(1-3月)の輸出入の前年同期比増加率は13%を超えたが、第2四半期(4-6月)は大幅に低下して5%に届かず、月別ではマイナスもみられた。第3四半期(7-9月)の初めには増加傾向がみられたが、9月には「思いがけない」落ち込みが出現。その後10月には好転し、11月には再び9.3%に回復した。1-11月の輸出入総額は3兆8千億ドルで、同7.7%増加した。
同部発行の報告書「中国対外貿易情勢報告(2013年秋季)」の分析によると、13年に入ると、国内外の経済情勢が複雑に錯綜し、上半期の輸出入の伸びには大きな波がみられた。中国政府は輸出入の安定した成長と構造調整を促す政策・措置をタイミングよくうち出し、企業の信頼感を高め、対外貿易の増加率の安定と質や利益の向上を促した。第4四半期(10-12月)の輸出入は安定した伸びを維持する見込みで、通年では世界の貿易に占める輸出のシェアが引き続き小幅に上昇するものと期待される。
専門家の見方によると、今年の対外貿易は大きな波をかぶった。これにはグローバル市場の回復における不確定要因という原因もあれば、年初に一部の地域や産業で大規模な虚偽行為や鞘取引があって対外貿易データが歪曲されたという原因もある。
▽来年は国内外の環境が好転
内外の要因の検討と中国自身の調整を踏まえて、業界には来年の中国の輸出入は好調さを維持するとの予測が広がる。