謝シェフの「中国の味」を堪能する西洋人女性 |
○面積1千平方メートルのスパイシー火鍋店が近くオープン
これまでの謝さんの苦労は、やっと報われたようだ。以前の彼は、英語で「1,2,3」さえ言えなかった。今でも流暢な会話は無理だが、お客が注文する品はほぼ聞きとれるようになった。彼はフラッシングエリアに部屋を借りて住んでいる。このエリアには、昔ながらのチャイナタウンよりも大きなチャイナタウンがある。ここで、彼は多くの中国人の友人を得ることができ、異郷での生活につきものの孤独や寂しさとは無縁になった。
順風満帆の謝さんだが、決して現状には満足しない。商売の才に長けた彼は、賑やかなニューヨークでさらなるビジネスチャンスを追い求めた。彼と友人は最近、マンハッタンの106丁目に、約1千平方メートルの店舗を借りた。彼らはここで、スパイシー火鍋店をオープンする計画という。
彼には、もっと大きな野心がある。それは、屋台の看板を統一し、ケンタッキーのようなチェーン店を展開、ニューヨークのあらゆる大学の門前にチェーン屋台をオープンさせるというものだ。現在営んでいる屋台のほか、すでにもう一台借りており、間もなく営業を開始する。
○有名人の宿命:どんどん増える競合店
今年6月、メディア各社がこぞって報道したことで、謝さんは一躍有名人になった。屋台の評判がすこぶる良かったため、競合店が次々に登場した。
謝さんが屋台を出しているブロードウェイから少し北に行ったあたりに、マーラータンやラーメンを売る中国人が経営する屋台が3台、立て続けに現れた。謝さんによると、商売に少なからず影響が出たという。中国国内でも大変話題になっていることを知っているかどうか尋ねたところ、彼は、「毎日、商売のことで手いっぱいで、他の事は頭にない」と誠実な笑顔で答えた。
「ニューヨークに来てもうすぐ3年になるが、一度も里帰りしていない。故郷がとても恋しい」と謝さんはつぶやいた。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年12月31日