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中韓の「強制連行」元労働者、日本企業に2.27億元の賠償請求

 2014年04月03日15:43
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2日、日本企業を訴えた、第二次世界戦争に強制連行された元労働者と遺族149人。

 第二次世界戦争中に強制連行された中国の元労働者と遺族149人は2日、三菱マテリアルに対する訴状を河北省高級人民法院(高裁)に提出、日本側に謝罪と2億2700万元(約38億円)の賠償金を求めた。原告団は2日午前、河北省石家荘市で、強制連行・労働による犠牲者の追悼集会を開いた。韓国の被害者遺族代表と韓国の弁護士ら3人がこのイベントに参加したことに、日本の世論は注目している。読売新聞は、「中韓が協力して日本に謝罪と賠償を求めたことは、両国が歴史問題で共闘する動きが強まっていることを現している」と報じた。共同通信社など複数メディアによる2日付報道を引用して環球時報が伝えた。

 韓国・聯合ニュースは2日、「第二次世界戦争中に強制連行された韓中の労働者、協力して日本企業を提訴」という見出しで、以下の通り報じた。

 三菱マテリアル株式会社(前・三菱鉱業株式会社)傘下の鉱山で強制労働を強いられた元労働者の代表団は2日午前、石家荘平安公園の記念碑前で行われた追悼集会に参加した。中韓両国の被害者と遺族代表は、記念碑の前に花束を捧げて黙祷し、いまだ反省の色が見られない日本政府と企業に謝罪と賠償を求める決意を固めた。その後、中国側の元労働者と遺族は、三菱マテリアルに2億2700万元の損害賠償を求め、河北省高級人民法院に訴状を提出した。訴状を提出したのは、被害者の李運徳さん(88)ら原告団6人。李さんは、「16歳の時、日本に強制連行された。その後1年半にわたり、強制労働を強いられた。飢えと闘い、極限までの辛酸をなめた。今回の訴えによって、日本側の謝罪と賠償が得られることを切に望んでいる」と話した。原告団は、強制労働の犠牲者に1人200万元(約3350万円)、生存者に1人150万元(約2500万円)の損害賠償を求めた。

 韓国のニュース専門テレビ局・YTNテレビは2日、「第二次世界戦争中に強制連行された韓中の元労働者は、『共闘』へ第一歩を踏み出した」と報じた。両国の被害者が協力するのは今回が初めてで、韓国の代表団は中国人被害者に協力して闘いたいとの意向を示し、討論会で韓国での経験などを紹介した。第二次世界大戦中に韓国人を強制連行し、強制労働を強いたことについて、日本企業に対して賠償の判決が出た事例は、韓国にはあるが、中国ではまだない。聯合ニュースの報道によると、三菱マテリアル強制連行被害者代表団は、「中韓両国の被害者が有意義な共闘の動きをスタートさせたことは歴史的な突破口となった」とコメントした。韓国では、戦争中に韓国人を強制連行して強制労働を強いたことに関する日本企業への賠償判決の事例は少なくないが、中国では、中日関係の対立が深まりつつある背景のもと、今年に入り日本企業を訴えるケースが増え始めたという。第二次世界戦争中、日本に強制連行されて労働を強いられた中国人は4万人に達し、うち8千人が強制労働によって死亡した。

 日本側は、このような動きに高い警戒感を持っている。共同通信社は、「河北省で2日、元労働者原告団が現地の裁判所に訴状を提出した」と報じた。読売新聞は、「最近2カ月の間に、北京と河北省で、日本政府・企業を訴えた訴訟案が6件に上り、うち1件は正式に受理された。第二次世界戦争中に強制連行された元労働者の訴訟案が増えるにつれ、日本政府・企業が受ける圧力もますます高まっている」と報じた。毎日新聞は、「中国指導部はこのところ、対日強硬姿勢のシグナルをしきりに発している。旧日本軍が侵略した場所にメモリアルを設立し、歴史問題を持ち出して日本側の意図をけん制する動きが高まっている」と伝えた。

 149人の中国人元労働者と遺族の弁護を務める張士謙・弁護士は2日、「今回の韓国との交流イベントでは、被告主体の認定など、韓国の訴訟における法理やテクニックが我々にとって非常に参考になった」と語った。JCC新日本研究所の副所長を務める在日の中国人学者・庚欣氏は2日、「強制連行・強制労働訴訟は、単に経済的な賠償にとどまらず、政治道徳の欠如を訴えるものだ。今回の訴訟で勝利すれば、日本は、戦争中に自分たちが犯した過ちを認め、戦争行為を美化することを止めざるを得ないであろう」とコメントした。(編集KM)

 「人民網日本語版」2014年4月3日

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