ソニーが5年ぶり黒字達成 資産売却のおかげ (2)
▽テレビ事業は引き続き赤字
ソニーは12年度に黒字を達成したが、中核事業のテレビ事業では苦戦が続いている。同決算によると、ソニーの業務のうち、モバイル製品と通信事業が前年比102%の伸びを達成したほかは、ほとんどが減少傾向を示したという。
注意すべきは、約10年にわたり赤字続きのソニーのテレビ事業だが、12年度も赤字だったものの、赤字額は696億円にとどまり前年の約3分の1に縮小したという点だ。
昨年末、ソニー(中国)有限公司の総裁に就任した栗田伸樹氏が取材に応える中で述べたところによると、ソニーのテレビ事業の全体的な目標は13年度に黒字を達成することだ。13年度にうち出す製品は非常に強力なもので、中国市場での業績が赤字脱却をはかるうえで極めて重要な役割を果たすという。
昨年2月、平井一夫氏は危機に直面するソニーの社長兼最高経営責任者(CEO)の職を引き受け、就任するとすぐに再建計画をうち出した。同計画には、ゲーム機およびモバイル通信を中心とした中核事業の強化、深刻な赤字を出しているテレビ製造事業の再生、企業の事業構造の改革、技術革新の加速などの内容が含まれ、中でもテレビ事業での赤字転換と黒字達成が重要な戦略とされていた。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年5月10日