大都市の路線バス 買い換えは新エネルギー車に (2)
だが天然ガスというクリーンエネルギーは中国大都市の路線バスにおける「最終的な選択」ではなく、電気バスがこれからはもっと歓迎されるようになるとみられる。同集団がまもなくスタートする路線バスの「石油から電気へ」という計画は、新エネルギーエンジンバスの利用を大々的に普及拡大することになる。中でも優先的に発展させるのは、技術が成熟したデュアルモード電気バスだ。
デュアルモード電気バスは、トロリーバスの「バージョンアップ」だ。ここ数年は、世界の多くの都市でこのタイプの路線バスへの「回帰」がみられる。徐教授によると、モスクワ、チューリッヒ、ミラノ、リヨン、サンフランシスコ、バンクーバーなどの都市では、トロリーバスが長年にわたって保護を受けてきた。現在、世界の300都市以上でトロリーバスが走っており、車両は4万台を超える。省エネ・環境保護の意識が高い一部の都市では、トロリーバスが都市路線バスの主力になっている。
計画によると、北京では17年をめどに数十の路線でディーゼルカーから電気を動力とする車両への転換を達成し、これには純電気やデュアルモードのトロリーバスや拡張型トロリーバスが含まれる。このうち104路線の快速車両は、今月中に転換を終え、初めて転換を達成する見込みだ。
同集団運営部の曹炎部長によると、デュアルモードトロリーバスはリチウムイオン電池技術を採用し、既存の路線網の充電設備を利用し、航続距離がこれまでより長く、通常の路面では線路から外れても8-10キロメートル走行でき、ひどい渋滞にぶつかっても運行を継続でき、柔軟性が高いといえる。純電気の路線バスは、今では北京で充電地点の限界やコストの高さといった問題にぶつかっており、ボトルネックがうち破られる日が待たれる。