2013年は中国のへび年だ。世界の高級ジュエリーブランドのハリー・ウインストンとカルティエは、ジュエリーにより光輝くトカゲをデザインした。一部の小売店はヘビをテーマとする装飾品により、収益を拡大した。米国の著名な百貨店チェーンのブルーミングデールズは、買い物客に中国の「紅包(お年玉)」をプレゼントした。その中身は、ネット通販のプリペイドカード、タロイモ味のヨーグルトのクーポン券、中国風のハンドバッグなど様々で、紅包の価格も、8ドル、88ドル、888ドルと特別だった。これは中国文化において、8は縁起のいい数字だからだ。
サウス・コースト・プラザの市場担当者は、「当店が春節(旧暦の正月)を過ごすのはこれが5年目だ。午年の新年の記念活動は、2014年1月23日の盛大な開幕式で正式に幕開けとなる。その後2月上旬まで、毎日各種イベントを実施する」と語った。
中国国家観光局の推計によると、中国人観光客の2012年の海外消費額は1020億ドルを上回った。中国はドイツと米国を上回り、世界最大の海外旅行消費国となった。モルガン・スタンレーの調査によると、中国人消費者の海外消費額は2015年に、毎年平均1940億ドルの水準に達する見通しだ。
◆個性あふれるツアーが人気
近年多くの中国人が海外旅行に出かけるようになったが、世界各地を歩き回った旅行愛好家もいる。異なる個性を引き立たせ、別の道を切り開くことでステータスを示すことが、新たな観光ニーズとなっている。
中国人観光客の数は、ドバイの人々を驚かせている。ドバイを訪れる中国人観光客数は2012年に約21万4000人に達したが、10年前であればわずか2万3000人だったため、ほぼ10倍増となっている。そればかりではない。中国人観光客はドバイで大売り場を巡ることが一般的で、一人あたりの消費額は世界一となっている。現地最大の売り場「ドバイ・モール」では、4分の1の高級品が中国人観光客に購入された。