北斗衛星測位システム アジア・太平洋全域をカバー (3)
▽北斗の測位の精度はGPD並み
孫氏によると、北斗衛星はさまざまな軌道に打ち上げられており、アジア・太平洋地域をカバーする北斗システムの密度はGPSに劣ることはない。これから全地球をカバーしていく中で約30個の衛星が軌道入りし、測位の精度はGPSを下回ることはなくなる。現在の精度ははこれまでの25メートルから10メートルまで上がっているという。
▽北斗の特徴はアクティブロケーションとショートメール通信
北斗に備わるアクティブロケーションという測位システムや独自のショートメール通信機能が、これまでしばしば役に立たない機能だと非難されてきた。本当にそうだろうか。
譚氏は、「実際、これこそが北斗の優位点であり、北斗の卓越したシステムのトップダウンデザインと今後の拡大発展能力を体現している」と指摘。GPSのパッシブロケーションでは「自分がどこにいるか」がわかるだけだが、北斗のアクティブロケーションでは「自分がどこにいるか」と「相手がどこにいるか」がわかり、北斗端末があれば世界のどこにでも行けるのだという。
中国衛星測位応用管理センターの楊宝峰主任の説明によると、北斗の地域システムの構築と稼働は、中国の衛星測位事業が飛躍的に発展したことを示しており、また北斗の応用がこれから大規模化、社会化の段階に入るであろうことを示している。北斗には独自の特色と優位点があり、サービスは基本的にGPS並みだが、機能では位置データ通知や指令伝送といったGPSにはない機能が備わっている。よって国内での応用についていえば、GPSにできることはすべて北斗にもできるし、北斗の独自性を生かせば、GPSよりも幅広い応用が可能になるのだという。(編集KS)
「人民網日本語版」2012年11月27日