中国海洋石油によるネクセン買収をカナダ政府が認可
カナダのハーパー首相は7日、中国海洋石油によるカナダ・ネクセンの買収(買収額151億米ドル)の認可を決定したことを明らかにした。中国企業による過去最大規模の海外企業買収となる。
中国海洋石油は7月23日に発表したネクセンとの最終合意に基づき、流通中のネクセンの普通株全てを1株27.5米ドルで購入する。優先株も加えれば総額は151億米ドルとなり、ネクセンの43億米ドルの債務も引き受ける。中国企業による過去最大規模の海外企業買収だ。
中国海洋石油の王宜林会長は「カナダ工業省の認可は、この取引がカナダ、アルバータ州、カルガリーにもたらす長期的な経済的利益が認められたことを示すものだ」と表明した。
廈門(アモイ)大学中国エネルギー研究センターの林伯強主任は「世界のエネルギー情勢の変化が中国海洋石油に今回の買収の契機をもたらした」と指摘。「シェールガス革命の進行に伴い、米国はエネルギーの対外依存度を下げ続けている。カナダ、ロシアなど豊富な資源を持つ伝統的エネルギー大国は新市場に目を向け始めている。そして中国はまさに現在世界最大のエネルギー市場の1つだ。この他、世界経済の低迷も中国企業の海外進出のカードを増やした」と分析した。
林氏はその一方で「買収成功は海外進出の第一歩に過ぎない。買収した海外資産をいかにうまく経営、管理するかこそが、中国海洋石油にとって最大の試練となる」とも指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年12月9日