微博と淘宝が微信アプリ閉め出し 競争ますます激化
新浪公司が運営する中国版ツイッター「新浪微博(ウェイボー・ミニブログ)」はこのほど大手インターネットショッピングサイトの「淘宝網」と提携し、利用者の口座情報が確定すれば、微博の利用者が淘宝のプラットフォームに直接登録して購入や決済などのサービスを受けられるようにした。また淘宝網は同日、騰訊(テンセント)が運営するモバイルチャットアプリ「微信」(WeChat)の関連アプリケーションの淘宝市場での購入を一時的に停止することを明らかにした。ある専門家によると、大手による他社閉め出しの動きから、モバイルインターネットの「入口争奪戦」の激しさがうかがえるという。人民日報が伝えた。
新浪と淘宝の今回の協力により、淘宝の商品情報は微博でvCard形式に変換され、より豊富な情報が展開されるようになる。利用者は商品の特徴を全面的に理解し、買い物の決定をより早くできるようになる。双方の口座システムの連携により、利用者は1つの口座で2つのプラットフォームを利用できるようになる。
市場調査会社・易観国際の李智チーフアナリストによると、現在はインターネット製品の多くが他社と連携しており、たとえば多くのアプリケーションは騰訊のインスタントメッセンジャー「QQ」の口座または微博の口座を通じて市場に入ることになる。よって、今回の動きは特別に深い協力と考えることはないという。
ある業界関係者の話によると、協力が進展するのに伴い、微博は阿里巴巴とも提携して利用者のバーチャル生活を支援する一大プラットフォームを建設する計画だ。ソーシャルネットワーキング・サービス(SNS)を利用する数億人と電子商取引(eコマース)を利用する数億人のデータが連携すれば、大量の価値ある消費情報が生まれることになり、プラットフォームや商店が消費のニーズと情勢を正確に把握するのを助け、またSNSとeコマースの現在の局面や今後の発展に影響を与えるとみられる。力を尽くしてモバイルインターネットの入口を占拠したいと考える既存のネット企業にとって、騰訊が微信をうち出し、百度がモバイル検索サービスやアプリケーションプラットフォームをうち出したのに続き、今回の微博と淘宝の協力は実際の製品の段階に入るもので、モバイルインターネットの入口をめぐる競争をよりはっきりとした、より熾烈なものにするという。