「中国のおばさん」 チェジュ島への投資移民に意欲的
このほど世界中の金を買い占めた「中国のおばさん」は、今度は韓国チェジュ島の不動産に目をつけた。中国不動産開発大手・緑地集団のチェジュ島「漢拿山小鎮」プロジェクトが着工したばかりで、モデルルームも完成しないうちに、中国のおばさんは仲間と共に「底値買い」に向かった。長江商報が伝えた。
中国人が投資目的でチェジュ島の不動産を購入した場合、5年内は長期賃貸に出せない、許可無く販売できない、複数の物件を購入し転売するのが困難というジレンマに陥る。
◆中国人がチェジュ島に上陸
緑地集団の韓国プロジェクトマーケティング総監の王智宇氏は、「当時は建設現場に何もなく、マンションの外郭、モデルルームさえできていなかった」と語り、中国のおばさんたちの勇気に今も驚嘆させられている。しかしながら、中国のおばさんは1人1部屋を購入し、大喜びで帰国の途についた。
「漢拿山小鎮」は初のケースでもなければ、終わりを意味するものでもない。2010年に韓国の大手旅行会社ラオンレジャーがチェジュ島で開発を手がけたマンションは、チャーター機で中国人を招待した。売り出された700部屋の高級マンションのうち、30%以上は中国人に購入された。チェジュ島の高級一戸建てプロジェクト「雅頓山庄」も、中国に大挙して押しかけPRを実施した。
チェジュ島は観光で世界的に知られているが、島内には産業がなく、その経済状況は韓国のその他の都市より遅れている。韓国は2010年に投資移民政策を施行し、チェジュ島などの指定地区のレジャー・娯楽施設に投資を行う外国人に対して、永久居住権を与えている。チェジュ島の場合、50万ドル以上の不動産投資を行えば、韓国に移民する身分を取得できる。つまり270万元の家を購入すれば、5年後に無条件で移民することができる。韓国人としての待遇が得られるだけでなく、兵役の必要もない。この政策はチェジュ島の人口構造を根本から覆した。
◆購入者、北京・長江デルタが中心
緑地集団の情報によると、「漢拿山小鎮」の購入者の3割は北京出身で、チェジュ島の安価な住宅価格と清潔な空気を目当てにしている。その他の購入者の多くは長江デルタ出身で、彼らは不動産価格上昇の潜在力を目当てにしている。