NZ乳業大手フォンテラの一部製品からこのほどボツリヌス菌が検出された。1万キロも離れたニュージーランドの粉ミルクの「くしゃみ」によって、中国に衝撃が広がった。ニュージーランド産のボツリヌス菌混入原料を輸入していたため、中国企業複数が製品の回収などに追われている。
この事件は多くの中国人消費者から注目を集めている。
【事件の経緯】
【ボツリヌス菌によって汚染される可能性のある企業】
ボツリヌス菌によって汚染された可能性のある、フォンテラの商品を輸入した中国国内の輸入業者が、次々とと発表された。
【ボツリヌス菌 人体への危害は?】
専門家によると、ボツリヌス菌そのものは人類に危害を加えないが、嫌気性環境においてボツリヌストキシンを生む可能性があり、これが致命的な危害をもたらす。ボツリヌストキシンは神経終末によるアセチルコリンの分泌を遮断し、筋肉をマヒさせる。
今回ニュージーランドの乳清タンパク濃縮物がボツリヌス菌に汚染されたことで、ボツリヌス菌の病原性が再確認された。ボツリヌス菌は主に1歳未満の乳幼児にとって有害だ。>>>詳細へ
【外国産粉ミルクの問題が続発】
外国産粉ミルクをめぐる食品安全事件はこれが初めてではなく、近年は問題のある外国産粉ミルクが増加している。>>>詳細へ
2013年4月 |
ニュージーランド産の一部の牛乳と粉ミルク(主にフォンテラ産)から、ジシアンジアミド(DCD)の残留物が検出された。 |
2013年1月
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ニュージーランド産の一部の牛乳と粉ミルク(主にフォンテラ産)から、ジシアンジアミド(DCD)の残留物が検出された。
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2012年8月
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日本産の新生児用粉ミルクのヨウ素不足を発見した。問題となった生産メーカーは、明治、和光堂、森永。
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2011年5月
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韓国の毎日乳業の一部商品からホルマリンが検出された。 |
2007年6月 |
明治FU高タンパク乳児用粉ミルクは、亜鉛の含有量が基準を満たさな かったことから不合格商品とされ、即時棚卸しを命じられた。 |
2006年2月 |
米食品医薬品局(FDA)はミード・ジョンソンが生産した乳幼児用人工配 合粉ミルクの回収を発表した。回収の理由は、当該ロット商品に金属の粒 が含まれていたため。 |
外国産粉ミルクが「くしゃみ」をすると、中国市場が風邪を引くのはなぜか
ニュージーランド産のボツリヌス菌混入原料を輸入していたため、中国企業複数が製品の回収などに追われている。外国産原料への依存症が、基盤不足と盲目的拡張という中国乳製品業界の弊害を露呈した。>>>詳細へ
■ニュージーランドは乳製品の95%を輸出している。乳製品の年間輸出額は84億ドルで、輸出全体の4分の1を占める。そして中国はニュージーランド産乳製品の最大の輸入国であり、輸入粉ミルクの80%がニュージーランド産だ。中国は源乳の基盤不足と言える。
■中国では制度が十分に整備されていないため、企業の自主検査に関する情報を報告または公表する必要があるかどうか、公表しなかった場合どう処罰するかについて詳細な規定がなく、法の網をくぐって逃れるケースが頻繁に生じている。
(編集JZ)
「人民網日本語版」2013年8月12日