復調の米市場狙う、新型車に注目 北米自動車ショー
14日に米デトロイトで開幕した北米国際自動車ショー |
【デトロイト=久保智】世界の自動車メーカーが集う北米国際自動車ショーが14日(日本時間同日夜)、米ミシガン州デトロイトで開幕した。堅調な回復が続く米国市場でシェア拡大を狙う主要メーカーが出展を予定しており、各社がどんな新型車を出すのか注目されている。
昨年の米国の新車販売は前年比13%増の約1449万台とリーマン・ショック前に迫る5年ぶりの高水準を記録した。米景気の回復を反映して今後も成長が続くとの見方が広がっており、自信を取り戻した米国勢の意欲的な出展が目立つ。
ゼネラル・モーターズ(GM)は米国で根強い人気のピックアップトラック「シボレー・シルバラード」の新型車を公開した。排気量6.2リットルのスポーツカー「シボレー・コルベット」の新型車も並べた。鉄より軽くて強い炭素繊維複合材を使った車体が特徴で先進性もアピールした。
フォード・モーターは高級車ブランド「リンカーン」の小型のスポーツ用多目的車(SUV)を展示した。販売が低迷するリンカーンのてこ入れを狙う一台だ。
日本の大手3社も、利幅の大きい高級車や、量販が見込める新型の小型車を披露する予定だ。トヨタ自動車は新型セダンのコンセプトカー「フーリア」や、高級セダン「レクサスIS」の次期モデルを公開する。
日産自動車は、日本で次期スカイラインとして投入される見込みの高級セダン「インフィニティQ50」などを展示する。ホンダが初公開する主力の小型車フィットをベースにした新型SUVのコンセプトカーも注目を集める。
北米カー・オブ・ザ・イヤーの乗用車部門は、GMの上級セダン「キャデラックATS」が選ばれた。トラック部門(SUV含む)も、米クライスラーのピックアップトラック「ラム1500」が選ばれ、米国勢が2部門を独占した。ショーは15日まで報道陣向けに公開され、一般には19-27日に公開される。
asahi.com 2013年1月15日
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