.CNドメイン 過去最大のサイバー被害 (2)
◆トラフィック量が過去最大規模に
李氏は、「ドメインネームシステムは非常に重要であるため、CNNICはほぼ毎日さまざまなサイバー攻撃(DDoS攻撃を含む)を受ける。しかしこれらのトラフィック量は小規模であるため、深刻な影響は生じていなかった。しかし今回の攻撃のトラフィック量は過去のピーク値を大幅に上回った。一般的なサイバー攻撃がこのような故障を引き起こす可能性は低いため、組織的なサイバー攻撃の可能性がある」と指摘した。
李氏は、「国別ドメインシステムという国家ネットインフラに対する攻撃は犯罪だ。CNNICは関連部門に協力し、事件原因を究明する」と語った。
李氏はハッカーの攻撃方法や攻撃源について、「現在も調査中で、確かな結論は導き出せていない。これまでの経験によると、ボットネットによる攻撃で、コンピュータ内に特定のマルウェアが埋め込まれ、ゾンビコンピュータになった可能性がある。ハッカーは一部のコンピュータを利用し、分散的な多くのゾンビコンピュータに攻撃命令を出し、短時間内にトラフィック量を激増させたと見られる」と分析した。
攻撃の目的、中国電信(チャイナ・テレコム)や中国聯通(チャイナ・ユニコム)などの大手通信キャリアへの影響について、李氏は現時点では明らかになっていないと表明した。
CNNICは影響を受けたユーザーに謝罪を表明し、サイバー攻撃によりネットワークの安定性を損ねる行為を批判し、国家の各関連部門と協力しサービス能力を今後も高めていくと表明した。
ドメインはインターネットの通信の基礎であり、ドメイン解析の異常はネットワーク全体のフリーズを招く可能性がある。.CNドメインは中国の国家が登録するトップレベルのドメインであり、CNNICが国内での登録・管理を担当し、一般人からの申請を受け付けている。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年8月26日