サムスン 5Gのデータ送受信試験に成功
▽ハイビジョン映画も1秒でダウンロード可能
サムスン電子は12日、第5世代(5G)無線通信システムのデータ送受信試験に成功したと発表し、2020年までに5Gネットワークを商用化する目標を明らかにした。この発表により、世界的に5G開発が加速すると見られる。人民日報が伝えた。
現在の4Gネットワークは通信速度が下り最大75Mbpsだが、サムスンの発表した5Gネットワークは通信速度が1Gbps(将来的には10Gbps)に達し、実現すればハイビジョン映画も1秒以内にダウンロード可能となる。世界はブロードバンドモバイルネットの時代に入り、3Dインタラクティブ・体感などの技術が統合されたモバイルネットワークが登場し、未来学者アルビン・トフラーの予言どおり、「情報革命」という第三の波が到来するだろう。
5Gが商用化されれば、バスや地下鉄内でも超高速ネットワークに思う存分アクセスできるようになる。スマートフォンでは現在利用できない3D映画やコンピュータゲームも利用可能になり、超高解像度の新型ディスプレイも使用できるようになる。このほか、めがね型スマート端末やスマートカーといった新たなスマート端末の開発および、ネットコンテンツ市場が全面的に活性化するだろう。2Gを音声通話主体、3Gをデータ通信主体、4Gを高速データ通信の始まりとするならば、5Gは超高速データ通信を基礎とした、新たな技術とサービスの融合と言える。
▽携帯の買い替えが技術アップグレードを後押し
サムスン電子DMC研究所の関係者は、「(5Gネットワークにより)端末間のデータ通信が促進されるだろう。例えば、体内埋め込み型のスマートデバイスが開発されれば、健康データをリアルタイムでチェックして送信するサービスが実現する。将来的には、モバイル端末と基地局のリアルタイム接続により信号ビームを形成し、データの送受信を同時に行うことも可能だ」と語る。
今回の5Gデータ送受信成功により、サムスンは5G分野で主導権を勝ち取った。スマートフォン市場の繁栄は、韓国の通信技術の発展に原動力を与えている。聯合通信社のデータによると、昨年8月の時点で韓国の携帯電話ユーザー数は5200万件(うち、スマートフォンは3000万件)に達した。つまり、韓国では10人のうち6人がスマートフォンを利用していることになる。また、韓国人は携帯電話買い替え率も高い。米国のある市場調査機関が発表したデータによると、昨年、韓国のスマートフォンユーザーの買い替え率は67.8%に達し、世界一となった。これは主に、韓国のユーザーが携帯購入時、通信キャリアと2年間契約を結んでいるためと見られる。高い買い替え率もまた、技術のアップグレードを後押ししている。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年5月14日