中国洗濯用品工業協会(CCIA)が5月30日に発表した「2013年中国公共施設清掃市場研究報告」によると、2013年、中国の公共施設清掃用品の市場規模は420億元(約6930億円)に達した。17年までにその規模は626億元(約1兆330億円)に達すると見込まれている。中国経済網が報じた。
同報告によると、改革開放(1978年)以降、中国の経済が急速に発展し、都市化が進むにつれ、社会全体の衛生水準も飛躍的に向上し、公共施設の清掃分野も急速に発展しており、公共施設の清掃用品の製造メーカーや関連のサービス企業も成長を遂げている。
しかし、清掃産業が大きく進歩しているからといって、公共の環境が満足のいくレベルに達しているわけではない。同報告によると、多くの施設はホコリなどを取り除くだけで満足しており、消毒や殺菌、メンテナンスに対する高い要求を設定しているのは、一部の高級レストランやホテルにとどまっている。同報告は、先進国と中国の公共施設の清掃市場には、まだ大きな差があると指摘している。調査によると、洗剤だけを見ても、中国で公共施設の清掃に用いられている洗剤の量は、米国の4分の1にも満たない。また、公共施設に使われる洗剤の費用は、国民1人当たり年間3ドル(約300円)と、日本の10分の1以下だ。
同分野の市場が既に成熟している欧米や日本と中国に大きな差がある原因に関して、米業務用洗浄剤大手「エコラボ(中国)」の鳥依沁・中華圏市場副総裁は、中国の経済発展水準を挙げる。1978年まで計画経済が実施されていた際、国民はまず物質的必要を満たすことを考え、生活の質は二の次となっていた。そのため、中国では90年代に入って初めて、公共施設清掃の需要が出始め、衛生水準はまだ低かった。同市場が急速に発展し始めたのは2000年以降になってからだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年6月4日