賀川氏のインタビューは以下の通り。
――――最も印象深いW杯は?
最も印象に残っているのは1974年の西ドイツ大会の決勝だ。ヨハン・クライフ率いるオランダとフランツ・ベッケンバウアー率いる西ドイツ。あの大会を境に、サッカーの戦術が古典から現代サッカーへと変わっていった。このスタイルの代表格がオランダで、世界に向けて全員攻撃・全員防御のトータルフットボールを展開した。これは、サッカー界に大変大きな影響を与え、ここから今日見られる現代サッカーの戦術が生まれてきた。当時のW杯の決勝戦で、初めて自分の目でこの現代サッカーの戦術を見たことで強烈な印象が残っている。
――――中国のサッカーにはどんな印象を持っているか?
1930年、日本が初めて中国と引き分けた時、私の先輩は涙を流して喜んだ。この時から、日本は中国を追い抜かそうと努力を始めた。当時の日本サッカーの戦術スタイルである、パスワークを基本とするポゼッションサッカーは現在の日本サッカーにも継承されている。
――――長い記者人生を支えてきたのは、どのような信念によるのか?
野球が一番人気のスポーツである日本で、長くサッカーの報道に携わってきたものとして、日本人はサッカーというスポーツを通して、貴重な国際感覚や世界の一員としての意識を身に付け、世界で活躍する人になって欲しいと願っている。
――――今回のW杯でどのチームが優勝すると思うか?
当然、ブラジルが1番の優勝候補だろう。
――――あなたが考えるサッカーとは?
スポーツという概念の本来の意味は、選手にとっては、規則を遵守して楽しくプレーすることで、サッカーファンにとっては、試合を心ゆくまで楽しむこと、記者としては、皆と楽しく集い、サッカーが与えてくれる喜びを全世界に伝えることだと考えている。(編集MZ)
「人民網日本語版」2014年6月25日