ソニーは連結業績見通しを下方修正し、7年間で6回目の赤字を計上すると予想した。平井一夫社長兼CEOは先週の株主総会で投資家に謝罪し、年内に財政構造改革を完了し、長期的な成長を促すと宣言した。中華工商時報が伝えた。
ブルームバーグの報道によると、平井社長が就任した2012年以降、ソニーは850億円の赤字を計上している。平井社長はテレビ事業の復興を目指しているが、今年も500億円の赤字を出すと見込まれている。
平井社長は企業の財政状況を立て直そうとしている。ソニーは構造改革、Xperiaの販売、PS4の中国市場開拓といった取り組みにより、アップルやサムスンに対抗しようとしている。
平井社長は、「ソニーはスマホ・タブレットPC市場で強力なライバルに直面しており、再び独特な製品を創造することが極めて重要だ」と語った。
しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、「平井社長にとって、今年の結果が成敗を決めることになる。約束を実践できなければ、指導者としての力を失うことになる」と指摘した。
独アリアンツの資産運用部門であるRCMジャパンの寺尾和之最高投資責任者は、「ソニーの現在の方向性は間違っていないが、スピードが遅すぎる。ソニーの構造改革は、産業の変化に追いつけない」と述べた。
平井社長は就任時に、携帯電話・ゲーム機・ディスプレイ事業により再興を実現すると表明した。