作家の村上春樹氏(65)はこのほど日本メディアの取材に答え、第2次世界大戦や福島原発事故などに関して、日本は責任を回避していると批判した。環球時報がAFP通信の報道を引用して伝えた。
日本で最も有名な作家の1人であり、幾度もノーベル文学賞の候補に名が挙がっている村上氏は、「終戦後、悪かったのは軍閥で、天皇もいいように利用され、国民もみんなだまされて、ひどい目にあったという考えがある」とし「結局、誰も悪くないということになってしまった」と述べ、日本人が自ら犠牲者であり被害者という誤った認識の中にいるとの見方を示した。さらに、「1945年の終戦に関しても2011年の福島第1原発事故に関しても、誰も本当には責任を取っていないという気がする」と述べた。
村上氏はまた、「(日本が起こした戦争に)中国人も韓国人も怒っているが、日本人には自分たちが加害者でもあったという発想が基本的に希薄だし、その傾向はますます強くなっているように思う」と指摘した。日本が過去の侵略行為を真剣に反省しないことは、隣国との間に緊張関係をもたらしている。
このほか、福島原発事故に関しても「誰が加害者であるかということが真剣には追及されていない」と指摘。「このままでいけば『地震と津波が最大の加害者で、あとはみんな被害者だった』みたいなことで収まってしまいかねない」と懸念を表した。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年11月5日