今年のノーベル物理学賞の受賞者に、「効率的な青色発光ダイオード(LED)」の開発に成功し、フルカラーの大型画面の実現などさまざまな応用への道を開いた名城大学教授の赤崎勇さんと、名古屋大学大学院教授の天野浩さん、カリフォルニア大学教授の中村修二さんの日本人研究者3人が選ばれた。
発光ダイオード(LED)は人類の照明技術を書き換え、20世紀で最も偉大な発明の一つである。しかし当時の科学者は青色発光ダイオードの開発に成功できず、多くの人がこれを諦めた。2014年のノーベル物理学賞受賞者、名城大学終身名誉教授の赤崎勇氏は7日の記者会見で、「最初のころは、20世紀中にはできないだろうと当時言われておりましたので、どんどんやめていく人もいましたし、きつい状況でしたけれども、ちっともそういうことは考えませんでした。成否は別に考えておりませんでした」と述べた。
赤崎氏は受賞は光栄とし、松下電器産業(現パナソニック)東京研究所、名古屋大学、名城大学の同僚に感謝し、この成果は一人で得たものではないと述べた。赤崎氏は若い世代の科学者に対して、研究のテーマを選択する時は流行を追うのではなく、自分が最もやりたいことを選択すべきと提言した。そうすれば短期間内に成果が得られなくても、軽率に諦めることはないからだ。
天野浩氏の大学のウェブサイトによると、天野氏は学生時代に勉強が嫌いで、無意味と感じていた。天野氏は赤崎氏や青色発光ダイオードの研究と出会ってから、学習の目的は人のためであると気付き、科学研究に没頭するようになったという。
中村修二氏は卒業後、日亜化学工業に入社し、青色発光ダイオードの開発成功により名をあげ、「青色発光ダイオードの父」と称されるようになった。中村氏は6日、「LED照明という私の夢が現実のものとなったことに、非常に満足しています。私は、効率の良いLED電球がエネルギーの使用量を減らし、世界中の照明のコストを下げることを願っています」、「受賞の電話を受けた時は信じられませんでした」と述べた。
「チャイナネット」 2014年10月11日