ノーベル平和賞が9日発表される。報道によると、新安保法に反対する日本の市民団体が注目候補の1つとなっている。日本政府は集団的自衛権の行使を認める安保関連法を9月30日に正式に公布した。これに先立ち日本の連立与党は多数議席によって参議院で法案を強行採決した。だが日本メディアの世論調査では安保法に反対の声が多数を占め続けている。日本経済新聞の世論調査では安保関連法についての政府の説明は「不十分」とする声が78%に達しており、反安保法運動がこの数カ月間収まらない理由を説明してもいる。一般の日本人は一体新安保法の何を憂慮しているのだろうか。環球時報が伝えた。
大学2年生の高橋誠さん(仮名)は週2回「漫才部」の活動に参加し、金曜日から日曜日までの3日間の夜は居酒屋でアルバイトをしてきた。だがこの2カ月余りは「漫才部」に週3回行き、アルバイトはやめた。「漫才部」は7月中旬から安保関連法案に反対する活動を始めた。高橋さんを含む20人余りの部員は安保法廃止に尽力することで同意。金曜日の夜と土曜日はデモを行っている。また、安保法に反対する理由を書いた冊子を作り、他の学生に配っている。さらにツイッターやフェイスブックなどを利用して、安保法反対活動への参加を若者に呼びかけている。
多くの若者と同じく、高橋さんも以前は政治に興味がなかった。政治や政治家を話題にする人がいても、自分には関係ないという姿勢だった。だが昨年6月に男性が集団的自衛権の行使容認に反対して新宿で焼身自殺を図った時、集団的自衛権が何であり、何がそれほど重要なのかを考えた。その後、漫才部の仲間が集団的自衛権の行使は日本が戦争を発動できるようにするものだと語った。
今年に入り、高校3年生の弟を含む高橋さんの周りの多くの人に自衛隊の「採用説明会案内」が届いた。高橋さんや友人の両親は「徴兵の手紙だ」と怒った。防衛省の広報担当者はテレビで、今後は毎年全国の高校3年生に郵送する方針を語った。「政府と防衛省は私たちの意向を聞かないのか?」と高橋さんは大変怒りを覚えた。「私は自衛隊に入りたくない。特に集団的自衛権の行使が可能になった後は、自衛隊に入れば戦争に参加することになる。なぜ私たち若者の命と引き換えに『普通の国』などになろうとするのか?私と漫才部の仲間はみな、若者の命と人生を確保するには、まず私たち自身の声を発する必要があると思っている」。