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人民銀が利下げ、銀行に預けておくと資産が減る?

人民網日本語版 2015年10月30日09:00

中国人民銀行(中央銀行)は24日、金融機関の人民元建て貸出と預金の基準金利を引き下げた。うち、1年物預金基準金利は0.25ポイント引き下げ、1.5%とした。9月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比1.6%上昇したことを考えると、「マイナス金利」と言える。中国青年報が伝えた。

▽中国が「マイナス金利」の時代に突入か 銀行に預けておくと資産が減る?

いわゆる「マイナス金利」とは、CPIの上昇率が1年物定期預金基準金利を上回る状態を言う。統計データによると、中国はすでに2カ月連続でCPIが1年物預金基準金利を上回っている。物価の上昇率が1年物預金の金利を上回っているのだ。つまりこれは、銀行にお金を預けていると、資産が減る恐れがあるということを意味する。

今回の利下げ後、1年物預金基準金利は1.5%にまで下がった。つまり、10万元を1年の定期で預けると、1年後の満期時には1万1500元になる。しかし、9月のCPIは前年同月比1.6%上昇した。物価が年に1.6%上昇するとは、今日10万元で買える品物が1年後には1万1600元になっているということだ。すなわち、銀行に預けている間に資産の価値が100元分減ったことになる。

この考え方に異論を訴える人もいる。中国社会科学院財経戦略研究所の何代欣副研究員は、「CPI上昇率を使って比較するのは規範的とは言えない。CPIはインフレ率を代表する唯一の指標ではなく、絶えず変動するデータであり、その変動幅は実際の利率の変動を上回ることが多い」と指摘する。

例えば、2014年1月のCPI上昇率は2.5%で、2015年1月は0.8%だった。変動が大きいデータを使って、金利がインフレ率に負けたと断定するのは間違っている。また、CPIは計算において食品価格が重要な位置を占め、代表性に欠けることなどから、データの不確定性が高い。

何副研究員はまた、「個人が全ての資産を1年物定期預金で貯蓄するというのは、極端なケースだ。利下げと資産減少の間に直接的な因果関係はない。個人および家庭の資産管理は多元化している。投資、不動産、有価証券、外国為替、銀行での資産運用など、様々な手段がある」との見方を示した。


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