第10回主要20カ国・地域(G20)首脳会議の開催地であるトルコ・アンタルヤで現地時間15日午前10時、中国核工業集団公司とアルゼンチン原子力発電会社(NASA)は、中国国家発展改革委員会の徐紹史主任、アルゼンチンのキシロフ経済大臣、デ・ビード企画大臣、ティメルマン外務大臣に見守られ、アルゼンチンの重水原子炉の商業契約と加圧水型原子炉の枠組み契約を締結した。徐主任は、「これは両社が共同建設するアルゼンチンの第4・5基目の原子炉だ。華竜1号(中国最新の原子炉)のアルゼンチンでの建設は、両国の包括的・戦略的パートナーシップの発展に核の原動力を注ぎ込んだ」と話した。ラジオ・中国之声の番組「新聞縦横」の報道を引用し、中国新聞網が伝えた。
今回契約が締結されたプロジェクトは、アルゼンチンで4基目の原子炉、つまりアトーチャ原子力発電所3号機となる重水原子炉だ。またアルゼンチンで5基目の原子炉、アトーチャ4号機には中国の華竜1号が採用される予定。3号機の投資総額は59億9400万ドル。中国側の銀行が投資総額の85%を支援する。設備の62%はアルゼンチンが供給。中国は残りの38%、価値にして300億元(1元は約19円)以上の設備を提供する。原子炉の竣工後、NASAが運営を担当する。中国核工業集団公司の李暁明総経理補佐は、「アルゼンチンでは3基の原子炉が稼働しており、発電全体の4−5%ほどを占めている。4号機、5号機の稼働により、この割合は2ポイント上昇し6−7%に達する」と話した。
国際原子力市場の激しい競争の中、アルゼンチンは中国の華竜1号を採用した。これはその他の協力プロジェクトの手本となり、中国の原発設備の海外進出に対して重要な意義を持つ。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年11月16日