「ここに上るたびに、考えることは、今日はどうやって安全に降りることができるだろうか、ということだけだ」-陳昌春さん(35)は15年前、安徽省合肥市から上海にやって来た。今は、清掃作業員の職に就いており、6年前から東方明珠塔(上海東方テレビタワー)で働いている。彼の勤務場所は、東方明珠塔の外側、最高で地上350メートルの上空だ。解放日報が伝えた。
「そう、私こそ東方明珠塔のスパイダーマンであり、これを大変誇りに思っている。」と話す陳さんは、ほとんどの時間、この誇らしい気持ちを心の中で繰り返し、気持ちを盛り立てている。100メートル以上の高所で作業をするため、一瞬たりとて集中力を途切れさせることはできない。そうやってはじめて、安全かつスムーズに地上に戻り、一日の仕事を終えることができる。
東方明珠塔は、年に12回「お化粧直し」をする。作業周期は25日だ。作業が行われる日は、東方明珠塔の「スパイダーマン」たちは、午前8時半に出勤し、8時50分ごろにその日の作業位置に到達する。その後、安全検査に40分ほどかかる。毎日これの繰り返しで、1分も不足することはあり得ない。