ストレスの増加に伴い、私たちはリラックスの手段を求めている。多くの人はテレビを見ようとするが、脳は本当にリラックスできるのだろうか?新華網が伝えた。
ある研究結果によると、私たちがテレビの前に座り何も考えていないとき、脳の高機能水準の活動が停止する。例えば、分析と推理を司る新皮質の動きが止まる。しかしそれと同時に、脳の最大の皮質である視覚皮質が活発化する。こうして脳は休息と活動の間の奇妙な状態に入る。ニューロンは依然として活発化しているが、脳は働いていない。大量の情報を取り入れるが、それを処理しない。つまり、脳は完全に休息できないが、かといって何もしていないという状態だ。
テレビが脳をリラックスさせるかは、番組の内容による。2012年に実施された研究によると、再放送の番組の視聴にはリラックス効果がある。見慣れた番組は既知の内容であるため、脳は安心して大胆に理解することができる。
テレビを見ないで、早めに寝た場合はどうなるだろうか?実は、私たちが眠っている間も、脳が「オフ」になることはない。睡眠中に体はリラックスするが、脳はむしろ活発化し、寝る前に得た情報を消化し、学習を続ける。
そのため、このような「リラックス」の実際の効果は、注意力をそらすことに及ばない。専門家は、「頭を空っぽ」にするよりも、脳の注意力を別の方向にそらす方が良いと指摘した。
圧倒的多数の人にとって、体と精神を回復させたいのならば、消極的な休憩よりも積極的な活動(運動、瞑想、友人と外出など)の方が重要だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年3月25日