佐々木典士氏の以前の物でいっぱいだった部屋
日本の商品はその質の高さや精巧な外観から各国観光客の大きな人気を集めている。日本を訪れた人の多くが、家電から衣類、各種化粧品、医薬品まで、それを使うか否かに関わりなく購入するため、そうした外国人は「日本の財布」になっていると冗談半分に言われることもある。生命時報が伝えた。
そうした外国人とは対照的に、日本人自身は不要なものを断ち、必要最低限の生活用品だけを留めるという人が多く、必要最低限のもので最大限の幸福を手に入れるという理念で暮らしており、物への執着から離れるというスローガンを打ち出している。
筆者の取材では、日本人も数十年前は今の中国のような「爆買い」の生活スタイルが流行り、冷蔵庫いっぱいに食材が詰まっていないと不安になるという人がいるように、多くのものに囲まれていないと安心できないという人は多くいたようだ。
その後、日本は数回の経済危機に見舞われ、そうした生き方を反省する人が増えた。近藤麻理恵という名の若い女性が部屋を片付けることを通じて暮らしの環境と調和を整え、人生に福を呼び込むという「片付け術」を提唱すると、そうした発想は瞬く間に世間の注目をあびた。しかし、どれほど綺麗な部屋でも絶えず新しいものが入ってきては乱雑した暮らしに後戻りしてしまう。そこで現れたのが山下英子の「断舎離」と佐々木典士の「ミニマリスト(極簡主義・最小限主義)」であり、不要なものを断って部屋と暮らしの「負担」を減らすよう呼びかけられた。