もう一つの注目の中国アニメーション映画は、北京摩天輪文化伝媒有限公司と毎日視界影視動画公司が共同で製作した「刺イ小子之天生我刺」。個性的な主人公のハリネズミ「大イ」が戦いで記憶を失い、自分をハトだと勘違いしてしまう。ハトの阿灰が、自分を取り戻すのを助けてくれるストーリー。フランス、米国、ドイツ、韓国、中東の配給会社が同作品に高い関心を示した。それらの配給会社は、同作品のキャラクター設定や仕上がりのセンスが良く、「愛」、「友情」、「家族」、「成長」といった世界共通のテーマが展開されていることを高く評価していた。
北京摩天輪の孔琳・PRディレクターは、「中国語の映画の世界進出を阻むのは往々にして文化の違い。しかし、アニメは海外の人にも共感を覚えてもらいやすく、世界の配給会社にも好評を博した」と分析している。
今回、「刺イ小子之天生我刺」など、中国の約20作品が、中国映画海外推進公司のサポートの下、国際見本市に出品された。同社の欧州・アフリカ部の張蘇陽・副部長によると、「中国の映画市場が日に日に繁栄しているのを背景に、中国ブースに問い合わせに来たバイヤーや国際映画祭の作品選出担当者は、例年よりいくらか増えた」という。
また、「カンヌ国際映画祭の国際見本市は、欧州最大の映画取引の場。当社はこの場を通して、優秀な中・低コストの映画、特に中国の若い映画人の作品を世界に向けてPRしたい。『刺イ小子之天生我刺』のほか、若手のケイ(刑のへんをおおざと)健監督の処女作であるモノクロ・サイレント映画『冬(Seven days)」や、新人の相国強監督の青春をテーマにした処女作『少年バビロン(原題:少年巴比倫)』なども、バイヤーの間で高く評価された」という。
今回の国際見本市には、118の国・地域から来た映画業界関係者約1万2千人が参加した。主催者の統計によると、中国からは今年も、アジアで最多の出展社数を数え、昨年より約100人多い計約430人が関連のイベントに参加・登録した。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年5月26日
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