ナイジェリアで、原油パイプラインが破壊される事件が起こっていることなどを背景に、原油価格が回復を続けており、26日には、今年初めて50ドル/バレルを超えた。市場分析機関は、中国では6月8日に石油価格が再び値上げ調整され、4期連続の値上げは避けられないとの見方で一致している。京華時報が伝えた。
米原油在庫の減少などを背景に、ロンドン国際石油取引所の英国産北海ブレント原油先物相場が26日上昇し、50.01ドル/バレルと、今年初めて50ドルを超えた。ロンドングリニッジ時間26日午前2時20分ごろ、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場も前日比21セント高の49.77ドル/バレルに上昇した。
2年前、国際原油価格は100ドル/バレルまで高騰。しかし、生産過多となったのを背景に、今年に入って一時約27ドル/バレルまで下げた後、少しずつ上昇に転じた。今回の上昇は、主に米国の商業原油の主な供給者であるカナダで大規模森林火災が発生し、油田にまで影響を及ぼしているほか、アフリカ最大の石油輸出国であるナイジェリアで、原油パイプラインが武装勢力により破壊される事件が起こったことが原因。
中国の調査機関・中宇資訊のアナリスト孫暁飛氏は、「国際原価格が上昇を続けているのを背景に、中国国内の石油製品は値上がりするだろう」と予測している。中国では、国内石油製品の卸価格を原油相場の変動に応じて、10営業日ごとに調整しており、次回の調整反映は6月8日午前0時から。石油製品は1トン当たり65元(約1085円)に値上げされると予測されている。4期連続の値上げは必至の情勢だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年5月27日