日本は1980年代より学校でのいじめ問題の解決に取り組んできた。学校でのいじめとは校内暴力、つまり学生が長期間にわたりその体型や性格、家庭環境が原因で心理的、肉体的または言葉による悪意に満ちた攻撃を受けることを指す。モラルや人格教育の未熟さが原因のため、学校でのいじめの多くは小中学校で起きている。「瞭望」新聞週刊が伝えた。
日本の学校でのいじめ問題の出現時期は早く、またその問題も多い。1984年、日本政府は学校でのいじめを正式に社会問題の範疇に組み込み、統計を始めた。その結果、1985年に日本で起きた学校でのいじめは638件にのぼり、検挙・逮捕者数は1950人となった。文部科学省が2014年に行った調査では、学校でのいじめの現象は2013年から急速な増加を見せているという。
学校でのいじめが日本の社会問題に
2015年6月、日本政府は「子ども・若者白書」を公布し、日本の学校でのいじめは普遍的な現象であり、6年間周期で行った追跡調査では約9割近くの学生が学校でのいじめを経験しているとした。白書は主に仲間外れ、無視、陰口等を学校でのいじめ行為と定義して統計している。
日本ではいじめに耐えきれず、自殺という極端な方法でいじめからの脱却する学生もいる。その典型的な例として挙げられるのが、2011年に起きた大津市中2いじめ自殺事件だ。当時中学2年生だった男子生徒は長期間にわたり学校でいじめを受けており、縛られてロッカーに閉じ込められたり、物を盗まれたり、さらには窓から飛び降り自殺の練習までさせられており、最後は耐えきれずに自殺した。事件発生後も学校側は一貫して隠ぺいを行い、全国的に報道され、社会問題となった。
廈門大学日本文化研究学者の黄少光氏は、「日本の学校でのいじめは非常に深刻で、しかもますます深刻化する一方で、すでに社会問題の一つとなっている。日本の学校でのいじめにおいて、その方法は各種様々で、身体的な暴力だけでなく、無視、ネット暴力などが挙げられる。学校でのいじめ問題は日本の小中学校教育における頑固な病と言えるだろう」と語った。