第19回中国北京科学技術産業博覧会において、「Transit Elevated Bus(TEB、巴鉄)」と呼ばれる発明が注目を集め、「空を走るバス」と呼ばれた(以下、同バス)。しかしながら鉄道シニアエンジニア、SF作家の王麟氏は、技術面の疑問点を挙げた。北京日報が伝えた。
同バスの全長は60.6メートル、幅は8メートル、高さは4.5−4.7メートルで、4両つなげることができる。定員は1両300人で、4両編成の場合1200人。設計上の時速は60キロ、平均営業時速は40キロで、地下鉄とライトレールの営業速度に相当し、一般的なバスの倍以上だ。同バスは既存の都市部の道路を走行でき、かつ一階部分に高さ約2メートルのスペースを残しているため、普通乗用車が通過できる。その他の大型車は回避しなければならない。
多くの乗客をのせ、スムーズに移動できる。これは同バスの2つのメリットにすぎない。他にも公表された資料によると、同バスの総工費は地下鉄の16%と割安だ。電力で動くため、太陽光もしくは市の電力網から電力を確保できる。これだけでも、毎年860トンのガソリン消費を削減し、さらに二酸化炭素の排出を2640トン減らすことができる。これは省エネで環境にやさしい交通ツールだ。