6月になり、今年もまた高考(大学受験)シーズンを迎えた。この時期、商機をつかまえるのが上手な企業は、新たな「大学受験狂想曲」を奏でており、受験生やその親に向けて衣食住から買い物や娯楽までカバーする一連の「総合的サービス」をうち出している。親たちは「すべては子どものために」をモットーに、出費を惜しまず、こうしてあっという間に受験消費のブームが巻き起こった。
▽「受験用ルーム」が大人気 短期賃貸住宅も新たな人気商品に
毎年受験シーズンになると、子どもに受験期間を快適に過ごせる環境を与えてやりたいという親心から、大勢の親たちが大金を惜しまず受験会場に近いホテルを予約する。受験会場が集中するエリアでは、大手ホテルが相次いで「受験用ルーム」をうち出しており、価格は人気にともなってうなぎ登りだ。
今年の受験シーズンには、北京市の中関村に近い星級ホテルの受験用ルームの値段は1泊約数百元(1元は約16.3円)から1千元になり、親たちは半月前から1週間前には予約を入れなければならない。直前に予約しようと思ってもスタンダードルームは一杯で、高い部屋しか残っていない。ホテルの従業員によると、「(自分の働いているホテルは)受験会場に近いので、毎年受験シーズンになると早くから予約でいっぱいになる。受験生の親たちは子どもに少しでも楽をさせたい、ゆとりをもって休んだり食事を取ったりしてほしいと願い、出費を厭わない」という。
ホテルだけでなく、一部の都市では賃貸住宅を短期間借り上げるというスタイルも親たちが競い合う対象になりつつあり、大学に近く家具がそろった短期物件は特に人気だという。