パンダが好きな理由について、佐渡さんは、「パンダはごろごろ転がる姿やゆっくりした動きながとてもかわいい。パンダは、(思想家の)老子や荘子の哲学の中で暮らしている感じで、毎日とても楽しそう。毎回パンダを見ると、ゆったりとした生活はとても幸せなことだと気づかされる」と語る。
だらだらしているように見えるパンダだが、佐渡さんはそのたくましい一面にも目を向ける。パンダは元々肉食だったものの、生存の脅威に遭い、敵のいない山に逃げ、その姿も変え、草食になって生き延びてきた。劣悪な自然条件でも、スケールの大きな時間と空間で、自然の脅威に屈することなく、環境に適応し、繁殖を続けたパンダに、佐渡さんは深い感動を覚えた。
パンダの普段の姿やその自然界での生活に迫ろうと、佐渡さんは何度もパンダの故郷四川省を訪れ、子供のころ夢を実現させてきた。2006年には、四川臥竜パンダ自然保護区、14年には成都市を訪問しパンダを撮影した。そして、それらを写真集にして、説明やパンダに対する自分の思いを詰め込んで、かわいいパンダを紹介した。これまでに、佐渡さんは日本で、「幸福?」(集英社)や「ニーハオ!双子のパンダ」(ポプラ社)、「子パンダ幼稚園」(青菁社)など写真集5冊を出版しており、うち「ニーハオ!双子のパンダ」は中国語に翻訳され中国でも出版された。佐渡さんのパンダ撮影の旅は今後も続く…。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年6月15日