藤本道生さん
ここ数年、上海は春の花の時期を迎えると嘉定紫藤園の藤の花と顧村公園の桜の写真が微博(ウェイボー)や微信(WeChat)のモーメンツに次々とアップされ、毎年花見の時期には観光客が殺到する。嘉定紫藤園は上海の花見スポットとして、人々に広く知られているが、ほとんどの人がこの優雅な藤の花には中日の深い縁が隠されていることを知らないだろう。東方網が伝えた。
紫藤園をゆっくりと歩く藤本道生さん
4月20日午前、嘉定紫藤園の藤棚の下には人々があふれ、静かに鑑賞したり、待ちかねたようにカメラを取り出し目の前に広がる絶景をカメラに収めていた。あたりにはほんのりと藤の花の香りがただよい、人々を魅了していた。その人ごみの中にただ一人やや場違いなほどきっちりとしたスーツを着こなした白髪の紳士がいた。足元はややふらついているものの、背筋はすっと伸びたその紳士はまるで自分の子供を見るようなまなざしで藤の花をじっと眺めていた。彼の名は藤本道生さん、30年もの間、中日友好事業に力を注ぎ続けている人物で、この紫藤園こそが彼の努力の結晶だ。