中国銀行カード決済市場の開放はついに実質的な一歩を踏み出す段階に入った。中国人民銀行(中央銀行)がこのほど「銀行カード決済機関管理規定」を発表したことにより、国内外の有名決済機関が中国の決済市場に進出できるようになり、銀聯の「一人勝ち状態」は終止符を打つことになった。市場関係者によると、これから新旧の決済機関がそろって舞台に上がる「百カード繚乱」の時代が訪れ、企業と消費者はより多くの選択肢が与えられ、価格やサービスなど各方面でより多くの恩恵と便宜を享受できるようになるという。新華社が伝えた。
▽決済市場を開放 「ダブルネームクレジットカード」は「絶版」に?
同規定は、海外の銀行カード決済機関は法律に基づいて中国国内に銀行カード決済機関の設立を申請できると明記する。外資系機関も国内銀行カード決済機関の合併買収(M&A)を通じて中国銀行カード決済市場への進出が可能だが、そのためには規定に基づいて関連のプロセスを履行しなければならない。
銀行クレジットカード業界の関係者は、「条件を満たした国内外の企業はどこも銀行カード決済事業の許可証を申請できるようになり、これから中国の人民元建てカードは銀聯ブランドだけではなくなる。多くの決済機関と協力して、自ら選択して銀行と取引できるようになる。これまで『一人勝ち状態』だった銀聯にとっては打撃だ」と話す。
銀聯の時文朝総裁も、「ビザやマスターが中国に自前の中継決済ネットワークを構築するようになれば、銀聯は売り上げの減少を免れない」と話す。