華旦天使投資の張潔最高経営責任者(CEO)は、「録画中継からライブ中継への変化は、一種の消費のバージョンアップ。ライブ中継は動画技術とモバイルインターネット技術の段階的成熟を利用して、ソーシャルネットワーキング・サービスの楽しみ方をまったく新しいものにした」と指摘。最近は、動画中継の交流プラットフォームに投資したといい、「これは潜在力ある投資市場で、営利モデルも新しい。視聴者からのプレゼントのように成熟した営利モデルだ」と話す。
業界アナリストの王新宇さんは、「ライブ中継には巨大なデータ流通量がともなう。プレゼントで利益を得るのはごく一面に過ぎず、もたらされる情報流通量こそ重要な営利ポイントだ。情報流通量はすべての基礎であり、プラットフォームの商業的価値の現れといえる。広告投入量も情報通信量と不可分だ」との見方を示す。
艾媒諮詢が発表した「2016年中国オンラインライブ中継産業専門テーマ研究」によると、15年には中国のオンラインネットワークライブ中継の市場規模は約90億元(約1361億円)に上り、ユーザー数は2億人に達し、大手プラットフォームは一日のピーク時間帯には中継を見ているユーザーが400万人に迫るなどして、ライブ中継経済は文化産業で最も急速に伸びる新業態の一つとなっている。
▽ライブ中継の監督管理に難しさ 権利侵害は報告を
ライブ中継市場は大人気だが、ライブ中継経済の誕生したその日から、問題も次々現れている。明確な監督管理システムがないことから、プラットフォームのコンテンツの水準にバラツキがあり、ネットワークを通じた権利侵害、他人のプライバシーの暴露、アダルトすれすれのコンテンツといった現象がしばしば発生している。中国の「インターネット情報サービス管理規定」第15条には、インターネット情報サービス提供者は、わいせつなアダルトコンテンツなどを含むネットワーク情報を制作・コピー・発表・伝達してはならないと明確に規定されるが、巨額の利益に誘惑されて、軽い処分であれば処分を受けてでも大きな利益を得ようとするプラットフォームは少なくない。
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