▽協力がトレンドに
従来の自動車製造はB2C(企業から消費者に向けたビジネスモデル)の製造モデルであり、メーカーは市場に対する理解と調査研究を踏まえてニーズを囲い込み、ターゲットとなる消費者を階層化して消費の対象を絞り込み、それから市場に適合するとみなした車種を大量生産していた。このモデルでは、消費者が購入できる自動車には個性が反映されない。
新たに市場に参入したネット企業は、こうした大規模なラインによる製造スタイルを改め、C2B(消費者から企業に働きかけるビジネスモデル)のオーダーメードモデルを採用した。ユーザーは自分の好みをニーズに反映させ、企業はユーザーのニーズを踏まえて自動車を製造するので、すべての自動車にユーザー一人一人の「刻印」が押されることになる。
これまで従来型自動車メーカーの興味の重点は、製造と消費者の購入といった消費の前半部分に集中し、消費の後半部分への関心は比較的低かった。だが新たに参入したネット企業は消費の後半部分を深く細心に研究し、自動車を出発点や核心として、総合的な自動車消費環境を創出した。
ネット企業がしているすべてのこと、したいと思っていることは、従来の自動車メーカーには及びもつかないことだ。だが自動車メーカーも確かに動いており、スマート化やIoVでの試み、アフター市場の開拓、自動車のリースやシェアリング事業などでの試みを進めている。
インターネットプラス自動車ととらえるにせよ、自動車プラスインターネットととらえるにせよ、自動車産業にはインターネットをめぐる変化がすでに訪れている。従来の自動車メーカーでも、新参のインターネット企業でも、未来の競争で居場所を確保したいと思うなら、単独で戦うのでは無理で、協力こそがトレンドになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年8月31日
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