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日本の「漢方薬」はどのようにして世界一流になったのか (2)

人民網日本語版 2016年09月02日14:10

漢方医学の教育の面では、文部省が世界初の鍼灸大学を設立し、漢方医学を国家教育に盛り込んでいる。さらに、日本政府は大学の中に中国医学診療所や研究所を設置している。

汪教授によると、日本の医学界では現在、多くの若い医師やトップレベルの技術を誇る権威ある西洋医学の専門家も漢方に強い関心を示しているという。例えば、杏林大学医学部第二外科学教室の鍋谷欣市教授は、日本の漢方の理論や治療に精通しているだけでなく、中国医学の考証理論も熟知している。また、著名な精神科医の故・大原健士郎教授も、「精神科領域における漢方療法の実際」という本を刊行したほか、入院患者に鍼灸治療を勧めていた。

汪教授は、「日本の庶民の間で漢方薬が人気となっているのは、日本が現代社会に突入して以降、『現代慢性病』が増加し、人々は漢方薬を通して良い治療効果を得たいと思っているから」と分析している。民間調査では、日本人の約8割が漢方薬を使った治療は、慢性病に効果があると考え、6割が漢方薬は健康や長寿を促進すると考えていることが分かっている。

近年、漢方医学が急速に発展するにつれ、臨床で使用される漢方薬も日に日に増加している。漢方製剤は各大都市の薬局で良く売れる商品となっている。

日本の各大手漢方薬メーカーは有効成分を抽出して作った漢方薬の錠剤やカプセルを製造している。そのため、薬を煎じる手間が省け、いつでもどこでも服用することができる。ある調査によると、現在、日本の薬局6万軒の8割以上が漢方製剤を取り扱っているという。

多くの主婦や高齢者は、漢方に関するテレビ番組を見たり、各種漢方セミナーに参加したりして、ありがちな病気の治療に使用できる薬草について学んでいる。

日本は世界で「長寿国」として知られているものの、高齢化が加速し、老人病、慢性病が年々増加しており、治療が難しい一部の病気に対しては、西洋医学はお手上げ状態となっている。さらに、漢方医に助けを求める患者が増えているため、漢方医学にとってはこれまでにない発展のチャンスとなっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2016年9月2日


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