上海市対外文化交流協会と上海華韻中欧文化交流センター合同主催の「2016第二回国際青年創意文化ウィーク」のトリを飾る舞台、イマージョン式前衛舞台劇「shang・点心」が16日夜、上海で開演した。中国新聞網が伝えた。
従来の舞台劇と異なるのは、観客は入場した瞬間から古い上海の弄堂(狭い路地)に入り込み、食べ歩きをしながら、舞台を見ながら食べるというもの。このように劇の世界感に入り込んで、観劇と食事を一度に楽しめるという、新しい体験ができる。観客たちの多くは「これは、自分の姿を見ることが出き、食べることができる美味しい舞台劇だ」と笑いながら話した。
「shang・点心」は上海点心界の名家に生をうけた85後の青少年・宗毅と点心の大家であるおじいさん「小神通」が繰り広げるストーリーだ。いくつかの年代をタイムトラベルしていくことで、宗毅は職人の「技術」に対する敬虔な思いを知り、新しいものを創造していく根底には伝承があることを悟るのだった。
同舞台劇のストーリーデザインについて、製作総指揮のViviさんは、「上海には数多くの国家レベルの無形遺産プロジェクトが存在する。政府もずっと社会全体に向けて無形遺産の伝承を提唱している。しかし、実際のところ無形遺産に対する国民の理解が乏しいというのが現状だ。創意文化ウィーク期間中、たくさんの点心作りのプロと民間の達人を訪ね歩いた。その中で、奇妙なことに何代もの人の間で暗黙の了解のように共通する一つの観点が存在した。それは、継承は古いものを守ることではなく、創造は根本を忘れることではない。伝承されてきたものを根本として、変革という枝葉に変えていくという考えだ。そうすることで初めて『無形遺産』という木は深く根をはり、葉が生い茂り、変化し続けていく」と語った。
また「小さな点心には、実は大きな文化やイメージが含まれている。台湾地区には太陽餅と鳳梨酥、日本には和菓子といったように、上海にも何かあるべきではないのか?」とViviさんは自信に満ち溢れた表情で話してくれた。(編集TK)
「人民網日本語版」2016年10月19日
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