中国と米国の貿易関係は「ウィンウィン」であるべき
世界の貿易専門家は、多くの人が中米の貿易関係を疑問視したり、懸念を示したりするのは普通のこととの見方を示している。中国と米国は世界二大エコノミーで、この二国の貿易関係の行方は、中国と米国だけでなく、世界の貿易、投資の成長にも影響を与える。中国と米国二国の人口は、世界人口の23%を占め、経済総量は世界の約40%を占めるほか、輸出は世界の5分の1、対外投資・外資呼び込みは世界の30%を占める。
中国と米国の国交が正常化してここ38年の間に、貿易は増える一方で、協力する分野も拡大を続け、終始良い方向へ向かって発展してきた。16年、中米の物品貿易額は5196億ドル(約57兆1560億円)に達し、1979年に比べて207倍となった。両国のサービス貿易額は約1100億ドル(約12兆1000億円)、投資額は累計約1700億ドル(約18兆7000億円)と、ウィンウィンの形勢となっている。
中国商務部の統計によると、中国と米国は互いにとって重要な貿易パートナー。中国は米国にとって主な輸出市場で、成長が最も早い市場でもある。過去10年、米国の対中輸出は毎年平均11%のペースで成長し、中国の対米輸出の成長ペースを4.4ポイント上回っている。
前出の白明氏は、「経済大国の間で経済貿易におけるトラブルが発生するのは想定内。合理的な解決策を見つけられるかが重要で、一国主義が二国間の連携に影響を与えてはならない。米国国際貿易委員会(ITC)の統計によると、今年3月末の時点で、中国の商品に対するアンチダンピング税措置が110件、相殺関税措置が43件の計153件が実施されている。世界貿易機関(WTO)のメンバーとして、WTOのルールを遵守してこれらの摩擦を解决するべき」と指摘している。
米ピーターソン国際経済研究所のシニア研究員であるショート氏は、「米中両国は協力し、二国間、地域間、多国間のメカニズムを通して貿易関連の問題を解決しなければならない。世界の二大エコノミーとして、米中が国際多国間貿易システムの安定性を守ることは非常に重要だ。グローバル化が日に日に進む今日、平等でオープンな多国間貿易体制、ルールを基礎とした多国間トラブル解決メカニズムを共に守るというのは、米中両国が当然負うべき責任」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年8月18日
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