中国の連休と旅行の活動には、中国人の心理行動がよく現れている。衣食住交通の手配も含めた消費の内容、旅行先の選択などから、各人の心理状態や心理的ニーズがうかがえ、この特別な「心理行動」こをが熱に浮かされたような「旅行スタイル」をもたらしているといえる。高速道路は渋滞していると知りながら、行ってみようと思う。観光地はどこも人でいっぱいとわかっているのに、魔法にかけられたように人だかりの中に入っていき、身動きが取れなくなっても、疲れを知らず楽しみにふける。来年はどこにも行かないと今年は誓いを立てたものの、来年になれば、同じようにちゅうちょなく旅行者の渦の中に身を投じることになる。「臨機応変」は中国の行動経済学で最もよくみられる現象であり、中国の行政構造の柔軟性と金融インフラの枠組みの適応力が、直面するさまざまな課題をしっかりと解決してくれる。こうした点は西側の昔からの先進国に今最も欠けている「栄養」であり、一番補わなくてはならない「栄養」だ。
これこそが真の行動経済学であり、「連休経済」の本当の意味だ。行動経済学を研究すれば当面の消費モデルや現代の若者の行動を分析指導する際、経済発展の重点を効果的に把握することができ、より方向性を絞って「供給側構造」の改革を進めることができるようになる。
中国の「連休経済」における行動様式には一定の任意性があり、一定の偶然性もあり、また一定の時間性もあり、こうした中国ならではの行動の特徴をどのように把握するか、その中の「心理効果」をどのように見抜くかが、中国の行動経済を推進する上で極めて重要な意義をもつ。たとえば中国で大人気のシェアリングエコノミー(共有経済)、シェア自転車、今まさに発展中の支付宝(アリペイ)や微信支付(WeChatペイメント)などは、いずれも行動経済学が市場の中で体現したものだといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年10月13日
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