——密なコミュニケーションを通して互いの文化を深く理解し合う
陳凱歌(チェン・カイコー)監督はこのほど、12年ぶりのファンタジー大作となる「空海--KU-KAI--(中国名:妖猫伝)」のメガホンを取った。同作品も日本のファンタジー小説家・夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を原作としている。原作を忠実に再現しようと、陳監督は、夢枕獏とできるだけ意思疎通を図った。
陳監督は、「自分をすごく熱くさせてくれる製作の原点は、原作の作者だ」と何度も話している。夢枕獏は陳監督に以前、「若い時、唐の時代に生活したらどうなるのだろうとよく考えていた。バックパッカーとして中国の西安に行った時は、涙が止まらなかった」と話したことがある。
「空海--KU-KAI--」のロケ現場で考え込む陳凱歌監督
クランクイン前、陳監督は夢枕獏をロケ地に招いた。その時のことについて、夢枕獏は、「ロケ地を歩いている時、涙があふれ出てきた。30過ぎの自分はまだ、作家としての仕事がちゃんとできるかも分からない。そんな時に中国文化に興味を持った。だから、セッティングされたロケ地を見て、いろんな思いが交錯した。セッティング中のスタッフに、『私にもレンガを積ませてほしい。私もセッティングに参加したい』と伝えた」と振り返った。
密なコミュニケーションを取ることで、双方が互いの文化をよく理解することができた。夢枕獏は陳監督について、「中国文化・歴史を深く理解している」と評価すると、陳監督も、「いい合作映画を作るための愛と情熱は双方から来る。心を込めて映画を作るというのが最も大切なこと」と語った。
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