中国の映画市場では、作品のおもしろさを求める声が日に日に高まり、加えて中日文化交流が一層盛んになっているのを背景に、日本の人気小説や人気映画、ドラマの中国での映画化、リメイク版製作の権利が、中国の映画製作会社の間で人気になっている。ただ、両国の文化には違いもあり、その違いをいかに克服した作品作りをするかが、注目すべき課題となっている。(文:張曦。中国新聞網掲載)
——文化の違いをどう埋める?中国人の感情に合わせる
韓傑監督がメガホンを握った「ナミヤ雑貨店の奇蹟」も、日本の著名な作家・東野圭吾の人気小説を原作としている。
東野圭吾の代表作の一つでもある「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は今年、日本と中国でそれぞれ映画化された。日本版は、公開1週目で興行収入ランキングのトップに立った。そのため、12月29日に公開される中国版への期待も高まっている。
中国版映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の製作について、韓傑監督自身は難しいとは感じておらず、「両国の文化には相通じるものがある。そのため、青春激励型にし、中国人の感情に合わせたものにするという2点に注意した」と話した。
この2点に着目した上で、脚本チームは原作のストーリー、登場人物、出来事などに調整を加え、「純中国」の物語にした。例えば、男性3人だった主人公を男性2人と女性1人に変え、登場するレコードもビートルズのものからマイケルジャクソンのものに変えた。
脚本チームのメンバーの一人・宋嘯如氏は、「日本にも特有の文化、社会環境、人のタイプがある。それを、そのまま中国の物語に取り入れると、中国人にとってはおもしろさがなくなってしまう。それでも、今回の作品の核となっているのはやはり『ナミヤ雑貨店の奇蹟』」と説明した。
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