「2018年の中日関係はいくらか改善するが、その改善は、過去の水準を回復するというものではなく、新たな時期、新たな情勢の下で一種の新型の中日関係を形成するものとなる」。新華社世界問題研究センターの張煥利研究員はそう語った。新華網が伝えた。
26日に北京で行われた新華網第8回国際問題シンポジウム「縦論天下」に参加した際、張研究員は、「中日関係の実質的な改善には、日本の安倍晋三首相がしっかりとした行動を取る必要がある」と強調した。
張研究員によると、安倍首相は最近、中国にしばしば「好意を示している」。安倍首相は19日、東京で講演した際、来年の「日中平和友好条約」締結40周年を契機として、日中のハイレベル交流を推進し、日中関係を新たな高みへと押し上げなければならないと語った。
張研究員によると、安倍首相は、来年の「中日平和友好条約」締結40周年を追い風として、両国関係の改善を推進し、最終的に中日指導者の相互訪問を実現しようとしている。
張研究員によると、安倍首相が「好意を示している」のには主に次の二つの原因がある。一つは、外交レベルでの変化。米国でトランプ氏が大統領に就任した後、トランプ氏の多くの手法がこれまでの米国の大統領と異なるため、安倍首相は日米関係に不安を感じている。また欧州の情勢も複雑で、英国やフランス、ドイツなどの欧州の大国は多くの問題に直面しており、日本は拠り所を失っている。このため安倍首相は、隣国の中国との関係の改善を望んでいる。
もう一つは、中国経済の着実な発展。とりわけ中国共産党第19回全国代表大会の開催後、中国は、改革開放を引き続き着実に推進していくとの方針を表明している。このため安倍首相は、中国との関係を改善し、中国の発展に「便乗」し、日本経済の発展を促進することを望んでいる。
張研究員によると、最近発表された「第13回北京-東京フォーラム」の中日関係世論調査では、両国関係の現状に対する両国の民衆の評価がいずれもいくらか改善したことがわかった。
だが張研究員は、安倍首相の言論に対しては依然として警戒が必要だと強調している。安倍首相は就任5年以来、外国訪問でほぼ毎回、中国をターゲットとした言論を発表している。このような首相が日中関係の回復を今さら強調しても、疑いを抱かずにはいられない。
張研究員は、安倍首相は実際の行動を本当に取ってこそ、中日両国の人民に幸福をもたらし、アジアさらには世界の平和と安定を真に実現することができると指摘した。(編集MA)
「人民網日本語版」2017年12月28日
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