有名企業で改ざん問題が次々発覚し、ここ1~2年ほどの間に製造業の老舗企業の事業が中国企業に買収されたこと、たとえば美的が東芝の代物家電事業を買収し、鴻海がシャープを買収し、聯想(レノボ)がNECのパソコン事業を買収したことをなどを考え合わせ、多くの中国人が日本の製造業は「トップの座」から滑り落ちたと感じている。日本の製造業は衰退したとみる人もいる。では日本の製造業の現状は一体どうなっているのだろうか。「経済参考報」が伝えた。
専門家によると、日本製造業は全体としてまだ世界トップクラスにあり、技術はあるが、優れた経営モデルが欠けているという。
キャノングローバル戦略研究所(CIGS)の瀬口清之研究主幹によれば、「日本とドイツは世界の2大製造業大国であり、今の世界には技術面でこの2ヶ国に勝る国はない。米国といえども、本当に日本と競争したら、製造業分野ではほとんど勝ち目はない」と述べる。
日本製造業が一部事業を売却した背景には企業の戦線縮小、主体的な移転という要因があることも確かだ。最も典型的なのは家電製造業で、パナソニック、ソニー、日立などの大手電器メーカーは「家電ブランド」の色を薄め、多角化経営に乗り出している。
ソニーはデジタル家電分野で培ってきた独自の技術を活用して医療市場を開拓した。2011年には米国の医療検査診断機器研究開発企業のマイクロニクス社を買収し、医療検査診断機器の研究開発と産業化を加速させた。ソニーは銀行や保健などの金融産業も手がけ、この分野での収益力が半導体、カメラ、映画などの伝統的に強い分野を上回るようになった。
日立はビッグデータ、人工知能(AI)、金融ソリューション、発電・発電制御システム、工業設備、鉄道設備、半導体製造設備、臨床検査機器、健康介護、高性能材料、建築機械、車載設備などの分野で全面的に成果を出している。
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