蔡友銘さんらフィリピン在住華人・華僑40人が3日、フィリピン華字紙・「商報」に実名で広告を掲載、マニラ湾沿いに国内で初めて設置された、第二次世界大戦中の慰安婦を象徴する「慰安婦像」を守るよう強く訴えた。中国新聞社が報じた。
2017年12月27日、フィリピン各界宗親会連合会の龚詩育会長は、フィリピン「世界日報」紙上に、フィリピン国内で初めて設置された「慰安婦像」を守ろうと呼びかける一面広告を掲載した。
フィリピン国家歴史委員会(NHCP)とマニラ市役所は2017年12月8日、「慰安婦像」の除幕式を執り行った。除幕式で挨拶に立ったNHCPのエスカランテ委員長は、「第二次世界大戦中に発生した最大の罪の一つは、女性に対する性暴力だ。被害者は今もなお、正義を求めて闘い続けている」と述べた。
この慰安婦像は、マニラ市で有名なロハス大通り沿いの遊歩道に、マニラ湾を背にして設置された。在フィリピン日本大使館からは約3キロメートル離れている。像の高さは、台座部分を含めて約3メートル、民族衣装を身に着け、両目は目隠しされており、台座には「これは、日本統治下で虐待の被害に遭ったあらゆるフィリピン女性の記憶である」と刻まれている。
フィリピン現地メディアの報道によると、在フィリピン日本大使館は、フィリピン政府に対し、慰安婦像の設置について遺憾の意を伝えたと報じている。
フィリピンの著名な社会活動家であり、フィリピン中華青年連合会創会のテレシータ・アング・シー(洪玉華)会長は3日、記者取材に対し、「2017年12月21日にフィリピン外務省とマニラ市長に宛てた書簡を出し、第二次世界大戦中に日本がフィリピンに侵略し、フィリピン女性への性暴力を正当化した『慰安婦』は、歴史的な事実である。慰安婦像が建てられたことで、人々は、いついかなる時でも女性の尊厳を守ることは当然であると気づくであろう。過去の歴史で戦争は繰り返し行われたが、『慰安婦』が存在したのは第二次世界大戦中だけだった。日本は、歴史を尊重しないばかりか、フィリピンに慰安婦像を設置することにも干渉している。この態度は不合理も甚だしい」と述べた。
1941年12月、日本軍はフィリピン・ルソン島に進撃した。フィリピンを占領した日本軍は、約1千人のフィリピン女性の自由を奪い、強制的に「慰安婦」にした。現在、フィリピンに存命している元慰安婦は約70人となっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年1月4日
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