旅行予約サイト・携程旅行網がまとめた春運(旧正月前後の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)をめぐる報告書「2018年春運・春節観光ビッグデータ報告第1号」は、今年の春運期間は規制や旅行に出かける人の数が過去最高を記録し、春運の旅客輸送量が初めてのべ30億人を突破するとの予測を打ち出した。「証券日報」が伝えた。
注目すべきは、この重要な節目の中で、中国民用航空局と国家発展改革委員会が今月5日に「民用航空国内航空旅客輸送価格改革の一層の推進の関連問題に関する通知」を下達し、航空輸送企業5社以上が運営に関わる国内航空路線において、旅客輸送価格の市場による調整を実施し、各社が法律に基づいて価格を自主的に設定できるようにしたことだ。
これはつまり、航空会社がより強い価格決定権をもつようになるということで、航空券価格の上昇を招くのではないかとの疑問が生じる。旅行予約サイト・飛猪が提供したデータをみると、現在の航空券価格はまだ正常な範囲にあり、たとえば春節前の1週間に四川省、湖北省、湖南省、貴州省などに親族訪問に出かける場合の航空券価格は基本的に2割引きまたは正規運賃で、反対方向の路線は6~5割引きになる。東北地方でスキーをする、海南島で寒さを避けるといった路線の価格は4割引き以上が一般的で、春節が近づくと価格は上昇する見込みだ。
1月3日は18年春運の各種乗車券の発売初日だった。携程が提供したデータによれば、発売開始からわずか数時間で、人気路線や人気の便の多くで乗車券は基本的に完売した。まだ残っているのは座席のない乗車券がほとんどだという。また携程の大規模交通プラットフォームを通じてユーザーの予約や購入の動きのデータ分析を行ったところ、例年の状況と同じく、今年も出稼ぎ労働者の多くが乗車券を買えないという問題が起きていることがわかった。
飛猪のデータをみると、今年の元旦が過ぎた後、航空券、鉄道乗車券、バス乗車券、レジャー路線のチケットなどは取引グラフの曲線が急速に上昇した。春節まで40日を切る中、全国で人口の大移動が起きているだけでなく、大勢の中国人が海外旅行に大挙して出かけている。
観光客からみれば、航空会社が価格決定権を手にすることで航空券価格が大幅に上昇するのではないかと懸念されるが、観光関連企業が提供したデータをみると、航空路線の増加といった好材料の影響により、海外で春節を過ごすのが引き続き人気で、タイ、シンガポール、日本、モルジブなどの人気旅行先への航空券価格は例年より30%安くなっている。また1月3日以降、航空券価格は昨年12月31日前後に出かけた場合より20~30%安くなっている。米国やカナダ、オーストラリアやニュージーランド、欧州などへの路線は、特別価格の航空券がわずかだがまだ残っている。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年1月9日
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